こんにちは。
いずみ絵画教室です。
今回は生徒さんの油絵作品をご紹介します。

雨の季節にぴったりの風景画ですね。
雨上がりのきらめく空気や、湿度までも感じさせるような充実した一枚です。
おそらく昨年の梅雨の情景を描いたもので、長い時間をかけて制作に取り組まれました。
この作品の作者は、油絵ならではのさまざまな性質や技法をよく体得されているように感じます。

今回は、この作品をきっかけに、技法の観点から油絵の歴史と発展について少し触れてみたいと思います。

油絵具は15世紀のヨーロッパで発展した画材で、長い歴史を持っています。
その歴史の中で、描き方の変化とともに絵肌の表情も変化してきました。

大まかに見ると、初期の油彩画は比較的薄塗りで、絵具を幾重にも重ねながら色彩や深みを追求する傾向がありました。

一方、19世紀のバルビゾン派や印象派の画家たちは、チューブ入り絵具の普及や戸外制作の広がりを背景に、より即興的な筆致や厚みのある絵肌を活かした表現を発展させていきます。

私がこの生徒さんの作品で興味深いと感じたのは、その両方の性質が見られることです。

遠景では薄い層を重ねたような古典的な表現が用いられ、近景ではしっかりとした筆触によって、印象派を思わせる光のきらめきが表現されています。

古典の空気感や奥行き、近代風の生きた光の表現を一度に楽しませてくれるような作品だと思いました。

さまざまな時代の絵画を技法という視点から見てみると、新たな発見があるかもしれません。
みなさん絵の好みはそれぞれあると思いますが、ぜひ幅広い作品鑑賞を楽しんでみてください。

投稿者

yusaku

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