みなさんこんにちは。

よくデッサンは絵の基礎だからやったほうがいいと言われたことがあると思います。

でもどうしてそこまでデッサンが重要なのでしょうか。

目の前の物を正確に描くということが、人によっては退屈な作業に感じるかもしれません。

しかしデッサンを経験しておくと、あらゆる造形表現において必要な力を高めることができます。

デッサン力は全ての表現の土台となるのです。

今回はデッサンをすることで得られる効果を3つ解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。

物を見る力を養う

デッサンをすると「物を見る力」が身に付きます。

では「物を見る」とはどういうことでしょうか。

これは物の構造や成り立ちを理解する力、つまり分析力です。

「目で見る」というよりも「頭で見る」といったほうが近いかもしれません。

デッサンは物を見る目(=考え方)を鍛える訓練なのです。

例えば円柱に影が落ちている様子を描くとき、次の場合どちらがよく見ているといえるでしょうか?

①影を見て暗い部分を塗る。

②蛍光灯の位置を確認し、円柱にどのように光が当たって影が伸びているのかを考えて暗い部分を塗る。

もちろん②の方が目の前の現象を理解しながら描画に活かすことができると思います。

誤解してほしくないことは、「よく見る」=「近くで覗き込むように細部を見る」ではないということです。

「よく見る」というと虫眼鏡で覗き込むようなイメージを想像してしまいますが、細かい表現がよいデッサンとは限りません。

よく描けたデッサンは、近くで見ると意外にも細かく描かれていなかったりします。

これは細かく見ることよりも「物の捉え方」を重視して、適切な表現を選ぶことが大切だということです。

絵を俯瞰して見る力を養う

デッサンを始めたばかりの方は、一生懸命描いているとだんだん自分の絵に没頭していき、ついモチーフを見ることを忘れてしまいます。

そんな時は絵から少し離れた位置で見直してみると、絵の中の物が縦に長すぎたり、水平線が斜めになっていたりと、実物からだいぶずれていることに気が付きます。

これは自分の想像や記憶、思い込みで描いてしまっている状態です。

だからデッサンにおいては常に先入観を捨てて、客観的に自分の絵を見直していくことが求められます。

これは、デッサン以外の表現でも大切なことです。

自分の描きたいイメージをしっかりもつ(主観)はとても大事なことですが、同時に第三者の目線で物を見る視点(客観)も同じくらい重要だと私は考えています。

自分の作品の長所や短所と思っていることは、実は案外思い込みであったりもします。

これは正しいこだわりなのか、そうではないのか、作品に対して客観視できる自分がいないと盲目的になり、成長を妨げてしまいます。

自分の作品を俯瞰して見る力を養う意味でも、デッサン力はとても大切なのです。

絵を描く基礎体力を養う

絵を描くのは時間がかかります。

長時間座って絵を描き続け、場合によっては数日に渡って一つの絵を仕上げる場合もあります。

いい作品にするには時間もかかるし、何枚も描く必要があるのです。

そこで必要になるのは集中力や忍耐力。

結局最後は精神論か、となりますが、実はこれがとても重要になります。

集中力や忍耐力を身につけるコツは、絵をおもしろがって没頭すること。

そのためにも、できるだけ描きたいものを描くようにしましょう。

初めから難しいモチーフを避けて基礎的なモチーフばかり選ぶと、なかなかモチベーションがあがりません。

最初は易しいモチーフの方がスムーズに進めやすいのですが、これをぜひ絵にしたいという気持ちも大事にするべきです。

私は生徒さんに、自分の好きなモチーフを持ってきてくださいということがあります。

上手くいかなくても、描きたいからつい描いてしまう…こんな状況を作り出せたら素晴らしいですよね。

どんな絵を描くにしても集中力は大切なので、絵を描く基礎体力をデッサンで身に付けていきましょう。

まとめ

今回はデッサンで身に付く力を3つご紹介しました。

私はよく、制作に行き詰まったらデッサンをやり直してみるようにしています。

迷ったらデッサンを見直す、といったようにデッサンをいつでも戻れる場所として捉えていただけたら素敵だと思います^ ^