
こんにちは。いずみ絵画教室です。
生徒さんの水彩作品をご紹介します。
鉛筆デッサンでもよく扱う基礎的なモチーフに取り組んでいただき、水彩作品として仕上げていただきました。みずみずしく、軽やかな印象の作品です。
今回は、水彩画を楽しみながらデッサン力も高めていくことを目的に制作されています。
クロスの起伏やガラスの透け感、ボールの張り出した感じなど、デッサン力を基軸にした捉え方によって、以前よりも表現力が高まっています。
さて、「デッサン力を基軸にした表現」と書きましたが、これについて少し詳しく説明します。
これは言い換えると、「明暗で物を捉え、立体的に表現する」ということです。
デッサンは鉛筆などの単色の画材で、明暗のコントロールのみで立体を表現します。
一方、絵具を使うと「色」の要素が加わるため、「明暗」への意識が弱くなりがちです。
例えば今回のクロスは、基調となる色はブルーです。
固有色がブルーだからといって一色で均一に塗ると、色自体は綺麗に見えますが、布の起伏、つまり立体感は弱くなってしまいます。
デッサンを重視する場合は、均一なブルーではなく、明るい部分は薄く、暗い部分は濃くするなど、明暗の差をつけて表現する必要があります。
つまり、立体的に描く場合は「明暗」を重視する必要があるのです。
今回の作品は、制限された色数の中で明暗の移り変わりや濃淡を丁寧に捉えています。
まさに、デッサンの延長としての水彩表現といえるでしょう。
色数は多ければ良いというものではないと私は考えています。
たとえ単色であっても、その中の明暗を見極める観察力や判断力、絵具をコントロールする力があれば、豊かな表現が可能になります。
そして、それこそが目を鍛え、腕を磨くということなのではないでしょうか。