
こんにちは、いずみ絵画教室です。
今回は、生徒さんの水彩作品をご紹介します。
気持ちのよい陽の光と、水彩らしい伸びやかな絵具の使い方が美しい一枚です。
こちらの作品を描かれた方は、木々の描写や絵具の使い方を日頃から研究されており、風景画としてまとまりがありながらも、前景と遠景の描き方に豊かなバリエーションが感じられます。
風景画は、静物や人物とは少し異なる「捉え方」が必要になります。
絵画のジャンルは、人物・風景・静物と分けられることが多いですが、それぞれに対象の捉え方の違いがあります。
静物と風景を例にすると、静物は見ている「もの」自体の存在感や材質感が絵の魅力に結びつきやすいのに対し、風景では「空間」や「距離感」が重要になります。
静物でデッサンなどの練習をしてきた方が同じ感覚で風景を捉えると、空間よりもそこにある一つ一つのものの描写に意識が向きやすいように感じます。
しかし、風景画で空間や大気感を表現するためには、必ずしも一つ一つのものをしっかり描くことが重要とは限りません。
遠景の木々や町並みは、実際には遠くにあってはっきりとは見えないため、「見えるように描く」のではなく、「見えにくい状態」を描く必要があります。
これは、静物のように至近距離のものを捉える経験だけでは、つかみにくい感覚かもしれません。
みなさんもぜひ、普段とは違うジャンルの絵を描くときには、その絵の魅力に最も結びつきやすい優先事項は何かを意識してみてください。