こんにちは。いずみ絵画教室です。
今回は、生徒さんの水彩作品をご紹介します。
こちらの作品は、透明水彩をメインに制作されていますが、前景にはカラーペンなど、さまざまな画材を用いて描かれています。

ご本人は当初、水彩のみで仕上げる予定だったそうですが、制作を進める中でそれぞれの画材の特徴を活かしながら完成へと導かれました。前景には独特の色の重なりが生まれ、作品全体に密度が感じられます。

「水彩だけでは突破できず、いろいろな画材を“使ってしまった”」という感覚でお話しされていましたが、実はこのように複数の画材を組み合わせて一つの作品をつくる技法は、「混合技法」や「ミクストメディア」と呼ばれています。

例えば、
テンペラと油彩
・水彩と鉛筆、銀筆などを組み合わせた素描といった表現が代表的です。

一つの画材に制限せず、それぞれの長所を掛け合わせることで、より豊かな表現が可能になります。

私が特に素晴らしいと感じたのは、あらゆる手段を使ってしっかり作品としてまとめ上げた点です。

実は、教室で「描き方を習う」という感覚だけでは、こうした表現にはなかなか辿り着けないことも多いと感じています。
最初から決められた工程をなぞるだけでは生まれない表現があり、このような力技とも言える試行錯誤の中に、独自の表現や意外な面白さへとつながるヒントが隠れているように思います。

もちろん、基本的な描き方はとても大切ですし、教室では「型」となる部分も大事にしたいと考えています。
どの画材にも、きれいにまとめるための技法はある程度確立されています。
ただ、実はそこから少し外れたところにこそ自分に合った方法が隠れていて、それが本当の意味での「技法」につながるのだと思います。
単なる方法論ではなく、感覚を伴った「個別の技」とでもいうのでしょうか。

もがいた先にしか見つからない、自分だけの技法。

それこそが、その人の作家性を支えるものなのだと感じています。

投稿者

yusaku

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