こんにちは。いずみ絵画教室です。
生徒さんの油絵作品をご紹介します。

菜の花と透き通るような青空の対比が美しい風景画です。
春の少し肌寒さが残る空気まで感じられるような一枚ですね。
菜の花の描写はもちろん、構図にも工夫が見られます。
手前に広がる菜の花畑の向こうに見える富士山が、画面全体の良いアクセントとなっています。

今回は、油絵の「深み」について少しご紹介します。
絵画の感想として「深い色ですね」という表現を耳にすることがあります。
しかし、「深み」という言葉は作品全体の精神性や雰囲気を表す意味でも使われるため、少し曖昧な言葉でもあります。

そこで今回は、油絵具の性質という科学的な視点に限定して、「深み」が生まれる理由を説明します。

油絵の色の深みは、「グレーズ(グレージング)」という技法によって生まれることがあります。

グレーズとは、絵具をオイルで薄く溶き、透明な層として重ねて塗る技法です。

例えるなら、色のついた薄いセロファンを何枚も重ねるようなものです。

黄色の上に透明感のある赤を薄く重ねると、私たちの目には深みのあるオレンジ色として映ります。
これは、黄色と赤をパレットの上で混ぜて作ったオレンジとは異なる見え方になります。

実は、この作品の菜の花にも、黄色の上から赤みのある絵具が薄くグレーズされています。
そのため、単色では表現できない、奥行きと深みのある黄色が生まれているのです。

投稿者

yusaku

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