みなさんこんにちは。

皆さんは絵を描くときにどのような光の下で絵を描いていますか?

モチーフを見て描く場合、光の方向を工夫すると描きやすかったり、絵の印象が変わったりします。

今回は光の当たる方向の種類とその特徴をご紹介したいと思います。

光の方向は大きく3種類

物は光があたると自然に陰影ができます。

そしてその陰影が私たちに立体感を認識させます。

下の図のように、輪郭線のみで描いた立方体には立体感を感じません。

立方体の輪郭線
立方体の「陰」と「影」の説明

しかし、陰影をつけることで、立体感や奥行きが感じられます。

そのため絵画表現では光と陰影の表現がとても重要となります。

さて、絵を描く時の光の向きには大きく3つの種類があります。

それは「前光」、「側光」、「逆光」です。

これら3種類の光によって作品の印象も変わりますので、それぞれの特徴をご説明いたします。

前光

デッサン(前光)

前光は自分の位置から物の正面に向かって当たる光のことをいいます。

明るい部分では物の質感がはっきりと見えているので、物の特徴がつかみやすいという利点があります。

しかし、陰影が少ないために立体感を表現しにくいという難しさもあり、慣れないと難しい光の向きです。

全体的に明るくぼんやりした印象になりがちなので注意が必要です。

側光

デッサン(側光)

側光は自分の位置から見たときに、物に対して横から当たる光のことをいいます。

光が当たる部分と陰影部分がはっきり見え、立体感をつかみやすいのが特徴です。

また、明るい部分ではモチーフの質感もよく見えるため、描きやすい光の向きといえます。

そのため初心者の方はまず側光で描いてみましょう。

描くときはモチーフに横から光が当たるように、モチーフを置く場所やご自身が座る場所を調整してみてください。

逆光

デッサン(逆光)

逆光は物に対して後ろから当たる光をいいます。

光を背負う状態になるので、物が見えている部分は陰に包まれている状態になります。

陰側では物の形の起伏や色、質感が見えにくくなるのが特徴です。

慣れないと、陰影部分を全て黒く塗りつぶしてしまいがちなので注意しましょう。

描く時は画面が暗くなりすぎないように、陰影を単に「暗い部分」ではなく、「光が少ない部分」と考えてみてください。

そうすることで暗さの中にも明るい部分を見つけられるようになり、描きやすくなります。

まとめ

今回は光の種類についてご説明しました。

絵は自然光でも蛍光灯の下でも描けますが、どの方向から光が当たっているかまでは意識していない方も多いように思います。

室内環境や写真を下に制作する場合などは、特に光の方向が曖昧になりやすく、注意したいものです。

絵を描くことに慣れるまでは、光の環境を整え、どこに光が当たっているかを丁寧に観察して練習をしてみてください。