みなさんこんにちは。
今回は円柱の描き方に関する内容の第2回となります。
まずは下の図をご覧ください。
こちらの円柱の形、どこかに違和感を感じませんか?
実はデッサン的に見ると形に狂いがあります。
どこに狂いがあるのか見つけられたでしょうか?
円柱や丸い筒状のモチーフを描く場合は必ずしも直立の状態ではなく、このように倒れた状態を描く場合もあると思います。
この記事では陥りやすい楕円の捉え方をもとに、描き方のコツを解説をしていきますのでぜひ参考にしてみてください。
横倒しの円柱は楕円の長軸の向きに注意
缶やコップなど、円柱をベースにしたモチーフはたくさんありますが、どんな角度からでも描けるようになった方が表現の幅は広がりますので、意識的に様々な向きに挑戦できるといいですね。
直立した円柱の描き方も紹介しているので、こちらも併せて
ご覧ください。
今回は横倒しになったときの描き方を見ていきましょう。
注意したいのは楕円の長軸の向きです。
結論から言えば、楕円の長軸の向きは、円柱の中心軸に対して直角に交わります。
言葉だけを聞いても「?」と感じる方もいらっしゃると思います。
順を追ってみていきましょう。
まず、円柱には中心を通る軸があります。
この中心軸に直角に交わる直線を楕円の長軸として楕円を描きます。
すると下の図のような形になります。
しかし、最初に示した例を見てみましょう
こちらは楕円の長軸が縦方向になっているので、円柱の中心軸に対して直角に交わっていませんね。
つまり、楕円軸の向きを誤って捉えていることがわかります。
よく観察したつもりでも、初めのうちはなかなか軸の向きには気が付きにくいものです。
しかし知識としてわかっていると、頭で考えながら形を描くことができますのでぜひ覚えておいてください。
ところでなぜ、横倒しの円柱の中心軸と楕円の長軸は直角に交わるのでしょか?
円柱を横に倒しても構造自体は変わらない
円柱の中心軸と楕円の長軸は、直立させても横倒しにしてもいつも直角に交わっています。
これは私たちが見る位置を変えても、円柱の構造自体は変わっていないからです。
これは当然といえば当然なのですが…絵に描くとついそのことを忘れてしまいます。
例えば直立の円柱の図をそのまま回転させてみましょう。
すると円柱は倒れた状態に見えますね。
円柱の向きを変えただけなので、形そのものは変わっていないことがわかると思います。
(ただし、横倒しにすると奥行きがある状態になるので、下の図のように円柱の側面には少しパースがつきます。)
このことから円柱のどこから見ても楕円の長軸が中心軸に対して直角に交わることがわかります。
まとめ:横倒しの円柱の描き方
最後に描き方の手順を確認していきましょう。
①まず円柱の中心軸をとらえる
②円柱の中心軸と直角に交わるように楕円の長軸を描く
③適切な楕円の短軸の長さを求めて楕円を描く
これで完成です。
ぜひ、覚えておいてくださいね^ ^